忘年会の景品ゲームはビンゴ以外で|景品なしでも盛り上がる
忘年会の景品ゲームはビンゴ以外にも選択肢がある。幹事が迷わないよう、景品の個数と配り方から逆算して運・実力・交渉・偶然の4類型でゲームを選ぶ手順を整理した。景品なしで盛り上げる進め方と、準備のいらない番号抽選のやり方も紹介する。
「今年はビンゴ以外で」と言われて、幹事が最初に詰まるところ
去年もその前もビンゴだった、だから今年は違うことをやってほしい——忘年会の幹事に決まった直後、上司や先輩からこう言われることがある。言われた側は「忘年会 ゲーム ビンゴ以外」で検索し、出てきたゲーム名を10個ほどメモして、そこで手が止まる。
止まる理由は、ゲーム名の一覧が「どれを選ぶか」を教えてくれないからだ。先に答えを出しておくと、座ったまま道具なしで回るのは、○×クイズのサバイバル・10回クイズ・以心伝心・山手線ゲームの勝ち残り・ジェスチャーで景品名当て・ワードウルフ・景品トレード・番号くじ抽選の8つ。ただし、どれを選ぶかは景品の個数で先に決まる。景品を何個買い、誰に当たるように配るのか。景品が1個しかない会と、全員に何か渡す会とでは、成立するゲームが違う。
順番を逆にすると、当日「景品が足りない」「同じ人ばかり持って帰った」という形で跳ね返る。景品の数と配り方を先に決め、それに合うゲームを後から選ぶ。この降り順なら、選択肢は一気に絞り込める。
景品ゲームを決める前に確認する3つのこと
ゲーム名を探す前に、景品・会場・人数の3つを押さえる。この3つで、選べる形式はかなり限られる。
確認1: 景品は何個あるのか
金額よりも個数のほうが、ゲームの選択に直結する。
- もし目玉が1〜2個だけなら → 「なぜあの人が取ったのか」の理由が要る。実力型か交渉型へ
- もし人数の3割前後を用意できるなら → 誰にでも当たる形式が成立する。運型へ
- もし全員分あって中身に差があるなら → 配ったあとに動かす形式が向く。交渉型へ
- もし景品そのものが用意できないなら → 後半の「景品なし」のセクションへ
個数は予算の出どころ(会費への上乗せ・会社の補助・有志のカンパ)で決まる。ここが固まる前にゲーム名を決めると、作り直しになる。
確認2: 会場はどの形か
- もし座敷の宴会場なら → 立ち歩きを含む形式は膳と通路で詰まる。座ったままできるものへ
- もし立食なら → 全員に同時に指示が通らない。マイクと復唱が前提の形式へ
- もし着席のコース料理なら → 提供が進行に割り込む。5分で終わる形式を何回かに分ける
マイクが使えるか、モニターに映せるか、BGMを止められるか。この3点は予約の段階で聞いておく。段取り全体は飲み会幹事の店予約マニュアルに時系列で整理してある。
ネット予約でポイント還元。景品を決める前に、忘年会の店とコースを押さえておきたい幹事に。
ネット予約でポイントを貯める確認3: 何人が参加するのか
- もし20人以下なら → 1人ずつ発言する形式が成立する
- もし20〜50人なら → テーブル対抗にして、各テーブルから代表を立てる
- もし50人以上なら → 全員が同時に「立つ・座る」で意思表示する形式に絞る
10人前後ならゲームで区切らず会話だけで持たせる手もあり、その場合は飲み会の話題100|少人数で深く話す話題が実用的だ。なお人数は「申込数」ではなく「当日ズレる前提」で見る。直前の欠席と飛び入りは、景品の過不足に直結する。
「誰が景品を取れるか」で4つに分ける
宴会ゲームは無数にあるように見えて、景品の行き先という一点で見ると4つに収まる。ゲーム名を覚える必要はなく、どれを使うかを決めればいい。
| 類型 | 景品が行く先 | 向く景品の数 | 代表的なゲーム | 幹事が気をつけること |
|---|---|---|---|---|
| 運 | 全員に等しい確率で | 人数の2〜3割 | ビンゴ/番号くじ抽選 | 当たらなかった人の時間が空白になる |
| 実力 | 勝った人に集中する | 目玉1〜3個 | ○×クイズ/早押しクイズ | 同じ人が勝ち続けると白ける |
| 交渉 | 全員が何か持つが良い物は動く | 全員分(中身に差) | 景品トレード/争奪ジャンケン | 押しの強い人だけが得をしやすい |
| 偶然 | その場の属性で決まる | 1個〜数個の軽いもの | 座席番号/入社年次で決定 | 納得感が薄いので重い景品には使わない |
運型:全員に同じ確率を配る
ビンゴが長く使われてきたのは、能力も立場も関係なく当たるからだ。新人でも役員でも同じ確率なので、当たった人に文句が出ない。目玉1個だけを運で配ると大半の参加者は「カードを配られただけ」で終わる。中くらいの景品を人数の2〜3割ぶん用意できるときに使う。弱点は時間。番号を引く抽選に替えれば運型のまま数分で済む。
実力型:勝った理由が目に見える
クイズや対抗戦の形。景品が1〜3個しかないときに向く。数の少ない景品を運で配ると「なぜあの人が」という空気が残るが、勝って取ったなら理由がその場にある。注意点は偏りで、同じジャンルばかり出題すると詳しい1人が総取りする。出題分野をばらすか、1人が持ち帰れる景品を1つに制限すると分散する。
交渉型:全員が何か持って帰る
プレゼント交換の後半や景品トレード。全員分の景品があり、中身に差があるときに機能する。良いものが目に見えて動くので、配り終わったあとも場が動き続ける。声の大きい人が有利になりやすいのが難点だが、交換回数を先に「1人1回まで」と決めておけば、力関係だけで決まる展開は避けられる。
偶然型:その場の属性で決める
誕生月、入社年次、席の番号。ゲームですらないが、軽い景品を素早く配るには一番速く、余った1個や進行の隙間に使える。納得感は薄いので目玉には使わない。「今日いちばん遠くから来た人」のように、その場で全員が確認できる基準を選ぶと角が立ちにくい。
道具なしで進められる、ビンゴ以外の景品ゲーム8つ
4類型を踏まえて、道具がいらず、席の周りから動かずに進められるものを挙げる。立つ・座るの動作までは含める。見出しの【 】が類型のタグだ。
【実力】○×クイズのサバイバル
全員に立ってもらい、不正解の人から着席していく。最後まで立っていた人が景品を取る形で、50人以上でも成立する数少ない形式だ。問題は○×クイズ60問から選び、社内ネタを2〜3問混ぜる。
【実力】10回クイズの引っかけ勝負
出題者が「◯◯と10回言って」と振ってから質問する。テーブルごとに1人ずつ挑戦し、引っかからなかったテーブルに得点を入れる。ルール説明が10秒で済むので、進行が押しているときの繋ぎに使える。問題は10回クイズから。
【実力】以心伝心ゲームのテーブル対抗
同じお題に全員が答えを紙に書き、テーブル内で何人揃ったかを得点にする。声を出さずに参加できるので、話すのが得意でない人も置いていかれない。お題は以心伝心ゲームから。
【実力】山手線ゲームの勝ち残り
テーブルごとに一斉に始めて、最後まで残った1人が決勝に進む。座ったまま、道具ゼロ。山手線ゲームのお題100選から年齢層に合う難易度帯を選べば、長さも調整できる。
【実力】ジェスチャーで景品名を当てる
出す景品そのものをお題にする。当てたテーブルがその景品を持ち帰る形にすれば、景品発表と進行がひとつになる。動き方はジェスチャーゲームのお題が参考になる。
【偶然】ワードウルフの生き残り
4〜8人のテーブル単位で進める。勝った側から1人を抽選して景品を渡すと、実力と運が半分ずつ混ざる。少人数のテーブルが複数ある会場向きで、お題はワードウルフのお題から。
【交渉】景品トレードの3分間
全員に景品を配ってから、3分だけ交換交渉の時間を設ける。交換は1人1回まで、断ってもよい、という2つのルールだけ先に伝える。配って終わりの時間が盛り上がりに変わる。
【運】番号くじ抽選
席か名簿に番号を振り、番号を引くだけ。ビンゴを圧縮した形で、進行は数分で終わる。準備のいらないやり方は後のセクションで扱う。
並べてみると実力型に寄るが、これは偶然ではない。ビンゴ以外を探す行為そのものが、運型からの離脱だからだ。運の枠を残したいなら、8つ目の番号抽選を締めに置くとバランスが取れる。
忘年会の景品予算と「ハズレなし」の作り方
金額から入ると迷うので、総額に対する割合で決めてしまうほうが早い。
- 目玉1つ … 総額の3〜4割
- 中位3〜5つ … 総額の4〜5割
- 参加賞(全員分) … 残り
1人あたりの単価は会の規模や会費で幅がある。一般には総額を先に決めてから、この割合で割り振るほうが調整しやすい。
買う順番も逆にしない。参加賞を人数分先に確保してから、残りで中位と目玉を決める。目玉から買うと、最後に人数分が足りず追加購入になる。「ハズレなし」は参加賞を1人1つ押さえた時点で成立していて、金額は数百円台でも構わない。その場で消費できるもの(菓子、ドリップコーヒー、入浴剤あたり)なら持ち帰りの負担にならない。ハズレを演出で混ぜるなら軽くて小さいものに限る。
買い方は、目録とパネルがセットになった景品商品を目玉1つに充てるのが手堅い。ネット通販で「忘年会 景品セット」のように探すと、複数点をまとめた商品が見つかる。価格帯には幅があるので、総額と個数を決めてから探すほうが早い。パーティーゲームそのものを景品にすれば、当たった人がその場で開封して二次会で遊べる。宴会向きの道具の条件は飲み会で盛り上がるグッズの選び方にまとめてある。
目玉1つと参加賞を人数分、まとめて揃えられる忘年会向けの景品セット。ハズレなしの配分を組みやすい。
忘年会の景品セットを見る罰ゲームを付けるなら、飲ませる形にはしない
負けた側に何かを課す形式そのものは、緊張感を作るうえで有効だ。ただし中身に飲酒を使う選択は外す。
ASK(特定非営利活動法人ASK)は、飲酒の強要・イッキ飲ませ・意図的な酔いつぶし・飲めない人への配慮を欠くこと・酔ったうえでの迷惑行為の5つをアルハラと定義している。厚生労働省の飲酒ガイドラインも、他人に無理な飲酒を勧めることは避けるべきとしている。罰ゲームは景品を1つ減らす、次の出題役を引き受ける、といった形に置き換えれば、飲まない人も同じ土俵に立てる。
景品なしで盛り上げる進め方
予算が下りない、会費をこれ以上上げたくない、景品を配ると不公平感が出る職場、少人数で用意するほどでもない——「景品なし」で検索する幹事の事情はいろいろある。それでも、賞そのものは作れる。
無料で用意できる3種類の"賞"
- 称号 … 「今年いちばん残業した人賞」のように、その場で名前がつくもの。読み上げるだけで成立し、コストはゼロ
- 記録 … 優勝チームの記念撮影。その場で撮って社内チャットに流せば、物より長く残る
- 権利 … 二次会の店を決める権利、乾杯の音頭を指名する権利、翌年の幹事免除権
権利系には一つ注意がいる。当てられた側が負担を負う権利は賞にならない。「来年の幹事指名権」は指名された人が仕事を引き受ける形になるので、その場では笑えても後味が残る。得をするものだけを賞にする。
景品がないなら、勝敗をつける形式を選び直す
順位が出るゲームが成立するのは、勝てば何かがもらえるという見返りがあるからだ。景品がない状態で順位だけ発表すると、負けた側には何も残らない。景品なしの会では、ゲームの選び方そのものを変えたほうがいい。
寄せる先は、勝敗が出ない形式だ。全員が順番に質問へ答えていくだけの進行なら、優劣がつかないまま時間が埋まり、普段話さない相手の情報も出てくる。質問は質問ゲームのやり方6種と質問120から、その日の顔ぶれで答えやすいものを10問ほど抜いておく。開始の合図・中間の区切り・締めの3点だけは、賞がなくても置いておきたい。
くじ引きも抽選もルーレットで済ませる
抽選の準備は、地味に幹事の時間を食う。人数分の紙を書いて、切って、折って、箱を用意する。当日は「折り目から透けて見えた」で小さく揉める。あみだくじは大きな紙とペンが要るが、料理の並んだ宴会場に広げる場所はない。
番号を引くだけの抽選なら、この準備はまるごと省ける。席か名簿に1〜30の番号を振っておき、景品くじ引きルーレット(1〜30番)を画面に出して回す。止まった番号の人が景品を取る、それだけで抽選になる。印刷も箱もいらず、読み上げれば全員が自分の番号と照合できる。
参加者が31人を超える会や、番号ではなく名前で回したい会では、カスタムルーレットで自分用の抽選盤を用意できる。出欠表に並んだ名前をそのまま写せば、名前の書かれた円盤ができあがる。当選した人を外して次を回したいときは、その名前だけ消してもう一度作れば済む。
円盤に入れるものを変えると、抽選の意味も変わる。名前ではなく景品名を入れておけば、指名された人が自分で回して止まった景品を持ち帰る形になる。どちらにするかは、景品の数が人数より多いか少ないかで決まる。店にモニターがあれば繋ぎ、50人規模なら回す人と読み上げる人を分ける。
今週決めるのは「景品を何個買うか」
ゲーム名から決めようとすると、候補が増えるばかりで決まらない。逆に景品の個数さえ決まれば、選べる類型は4つのうち1つか2つに絞られ、あとは会場と人数に合うものを拾うだけになる。個数、類型、ゲーム。この順で降りてくる。今週やることは、景品の総額とおおよその個数に見当をつけること。それだけで当日の進行表はほとんど書ける。
出し物や動画上映まで含めて企画全体を組みたいなら、忘年会の余興とゲーム15選が総覧にあたる。この記事で扱ったのは景品の配り方に絞った部分なので、余興そのもののバリエーションはそちらから選ぶと早い。年明けの新年会まで幹事が続くなら、座ったまま全員が動く進行と「抱負」の使い方を新年会のゲーム|座ってできる全員参加型と抱負の使い方に分けて書いた。
そして、景品ゲームが作るのは盛り上がりの山であって、山と山のあいだを埋めるのは結局その場の会話だ。料理を待つ時間、ゲームが終わって締めまで余った時間。ここで沈黙が落ちたときは、飲み会・宴会の話題から1つ引いて、隣のテーブルに投げてしまえばいい。
参考情報
- アルハラの定義5項目(特定非営利活動法人ASK) — 飲酒の強要・イッキ飲ませなど5項目の定義
- 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(厚生労働省, 2024年2月) — 「他人への飲酒の強要等」について(PDF)
本記事の予算配分・価格帯は一般的な目安であり、特定の商品や店舗の価格を保証するものではありません。景品の内容や配分は、会の性質と参加者の状況に応じて幹事の判断で調整してください。
この記事を書いた人
エマロン
会話のネタ切れ常習犯だった元・人見知りOL。飲み会や合コンで何度も沈黙を経験した末に「トークテーマルーレット」を作りました。記事で紹介するゲームの仕様や数字は、発売元や公的機関のページで確かめてから書いています。
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